古典占星術が示す天体の品位
昔、指針とされていた「天体の品位」という捉え方があります。
各天体のサインから、その天体が力を発揮できるか?発揮できないのか?を判断するのに使用していました。
例えば、火星が牡羊座にあるとき。
火星は牡羊座の支配星なので、大いに活躍できます。
しかし、火星が、牡羊座の180度真向かいの天秤座にある時、火星の力が薄れる。
として捉えます。
要するに、
「この天体と、このサインの組み合わせの相性の良し悪し」
の4パターンが示されています。
今の時代において、それほど、重視されていない考え方ですが、知っておくと便利。
ということで、「天体の品位」の資料を載せておきますので、お役に立てたら幸いです!
目次) ・10天体と12サインの4つのパターン 天体の品位 ・品位=ディグニティ(ドミサイル) ・損傷=デトリメント ・高尚=エグザルテーション ・減退=フォール ・昼と夜のセクト
・
10天体と12サインの相性の4つのパターン
4つのパターン
*品位=ディグニティ(ドミサイル)=相性良しの関係性 *損傷=デトリメント=相性悪しの関係性 *高尚=エグザルテーション=相性良しの関係性 *減退=フォール=相性悪しの関係性
例えば、ホロスコープ上の金星が牡牛座なら、金星は牡牛座のディグニティなので、金星はその力を存分に発揮できる。
土星が天秤座なら、土星は天秤座のエグザルテーションなので、土星はその力を存分に発揮できる。
月が山羊座なら、月は山羊座のデトリメントなので、月の力が発揮しにくい。
月が蠍座なら、月は蠍座のフォールなので、月の力が発揮しにくい。
という考え方です。
品位=ディグニティ(ドミサイル)
「牡羊座の火星は品位がある」。
という捉え方です。
ディグニティ、またはドミサイルと呼びます。
ディグニティ(ドミサイル)は、12サインの支配星と副支配星と同じなので覚えやすいはず。
支配星が、そのサインに位置しているということは、自分の王国に居住している、ということなので力を発揮できると言われています。
損傷=デトリメント
「天秤座の火星は損傷している」
という捉え方です。
デトリメントは、そのサインの180度真向かいのサインの支配星との入れ替え。
例えば、牡羊座の場合。
真向かいのサインは天秤座ですが、牡羊座の支配星の火星が天秤座に滞在していると、力を発揮しにくくなる。それと同様、天秤座の支配星の金星が、牡羊座に滞在していると、それはデトリメントで力を発揮しにくくなる。
という捉え方です。
下記のイラストを見ると、真反対同士のサインの支配星が入れ替えている構図になっているのがわかるかと思います。
ディグニティが、自分の国で伸び伸びと過ごしている様子なら、デトリメントは、価値観の違う国家に滞在していて、居心地が悪い状態を示しています。
高尚=エグザルテーション
「魚座の金星は高尚な状態だ」
という捉え方です。
ディグニティは、そのサインの支配星という法則性がありましたが
エグザルテーションの天体の分配に関する法則性は今のところ、明確になっていないので覚える必要があります。
天王星・海王星、冥王星が発見される以前からある捉え方になるのですが、これらの3つの天体が発見されて以降は様々な占星術家が、トランスサタニアンである3つの天体を各サインに当てはめる試みをしました。
結果的に、いくつかの解釈があり混乱するので、ここでは、基本7天体の伝統的なエグザルテーションとフォールを紹介します。
減退=フォール
「蠍座の月は減退する状態だ」
という捉え方です。
フォールは、そのサインの180度真向かいのサインのエグザルテーションの天体との入れ替えで構成されています。
例えば、山羊座のエグザルテーションは火星ですが、その火星は、山羊座の180度真向かいのサインの蟹座でフォールになります。
それと同様、蟹座のエグザルテーションは木星ですが、その木星は、山羊座でフォールになっています。
基本7天体のみの判断の場合、「射手座ー双子座」「水瓶座ー獅子座」は、エグザルテーションもフォールもありません。
それに加え、「牡牛座ー蠍座」の場合、エグザルテーションは牡牛座のみ。フォールは蠍座のみという構図になっています。
昼と夜のセクト
古典占星術においては、それぞれの天体とサインを昼と夜の区分で分類していました。
天王星・海王星・冥王星が発見される以前の分類です。
水星は、臨機応変にどちらの性質も持つ天体として捉えられていました。
私の場合、ネイタル火星が天秤座。
なので、この考え方で言えば、私の火星はデトリメントの状態。
火星の力が存分に解放されないと。。
確かに、火星はガツガツ行動することでその威力を発揮できるのに、「洗練された自分でいたい」と望む天秤座にあるとガツガツできないから火星を発揮しにくいのはあります。
さらに、ネイタル土星が牡羊座。
なので、この考え方で言えば、私の土星はフォールの状態。
「自我を解放して自分の思うように行動していきたい」と望む牡羊座に忍耐の土星があると、自我が抑制されて、牡羊座の良さを発揮しずらい。というのはあります。
フォールやデトリメントの関係の天体があると、ちょっと落ち込みますが、「フォールやデトリメントの天体がある、これは凶だ!」ということではなく、ただ「発揮しずらい関係性」ということで、その天体の様子を知っておくことが大事です。
例えば、私の火星は、天秤座にあるので「デトリメント」。
ということは、火星は本来、牡羊座王国の住人だけども、文化の全く違う天秤座王国に居住している。という状態です。
異国に居住していても、自分らしさを発揮しつつ柔軟に適応して楽しく一生を終える人がいるように、自分次第で、その天体を活かすことができます。
「品位」は、現代占星術においては、あまり重視されない知識ですが、ぜひ、自分の天体の品位を調べるのに役立ててください。
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