code.No239
蠍座29度 「酋長に自分の子供たちの命ごいをするインディアンの女性」
An Indian squaw pleading to the chief for the lives of her children.
新しい決意を前に後ろ髪を引っ張られる・葛藤する人
🌟Keyword・エネルギー
「有効性」「効力」「情を断ち切る」「葛藤」「情の絡まり」「惑わされない」
🌟29度 (固定宮)
*葛藤の度数
例えば、私たちを動かすために必要な動力が
「風力、地熱、火力、水力」というエネルギーだったとして
そのエネルギーを貯めておく充電池を身体のどこかに持っていたとしたら
蠍座であれば「水力発電」のような「水のエネルギー」を
自分の充電池に充電して動いていきます。
蠍座最初の方の度数では、このマイ充電池に「水のエネルギー」を
勢いよく充電させていくのですが、蠍座最後の方の度数では
次のサインに向けて充電池を空にして明け渡すために
貯まっている「水のエネルギー」を吐き出す(使い切る)作業に入ります。
28度でエネルギーの流れを変換して吐き出す準備を始め
29度ではいよいよ
「水のエネルギー」を吐き出す作業に入るので、いつも通りの実力が出ないかもしれません。
前進したいのにそれを躊躇してしまうような葛藤が生まれやすくなります。
しかし、その葛藤は前進するために必要な推進力を生み出します。
潜在的なパワーを秘めた度数なのです。
🌟ドデカテモリー
・天秤座
天秤座の「機転」を利用して、蠍座に強さを与える。
🌟蠍座29度の可能性のある日付け
11月20日、21日、22日
🌟目指す方向性
・状況の本質を見抜いて正しいと思うことを実行していくこと。
・「情」よりも「正しい答え」を選び取る強さを持つこと。
・強い意志力を発揮して自分の進みたい方向へと進むこと。
・「本当の愛情」というものを追求していくこと。
・苦渋の決断や悲しみが自分を成長させてくれることを心に留めること。
・意思表示を明確にして自分の意見を通すこと。
・迷いを捨てて前進することが出来るようになるためのレッスン。
・強い決断力で自立を目指すこと。
・過去に縛られないで未来を見ること。
・本質を見極めて、正しいことを実行していく強さを磨くこと。
🌟この度数の人の特徴
・こまっている人に手を差し伸べることができるいい人。
・優柔不断で葛藤が多いかも。優しい人。
・情が深い人。
・過去に引きずられやすい。
・前進したいのに何かに妨げられている感覚。
🌟この度数のエネルギーを使用している時
・苦渋の決断で、縁を切ったり、古いものを捨てたりする時。
・「いこか戻ろかどうしよう」と葛藤して動けない時。
・情に縛られて自分の思う道に進めない時。
🌟シンボル考察
*感傷に浸る勇者
王様の風格を身につけた妖精王が
自分のホームに戻るというシンボルでした。
簡単に説明すると、
蠍座は、「勇者の成長物語」のようなもので
仲間との出会いの中で、
一緒に戦ったり、笑ったり、意見が食い違って喧嘩をしたりと、
様々な経験を経て、強く成長する様子が描かれているのですが
そんな体験を終えて
すっかり強い人格を身につけた勇者が
自分の国に戻ってくるのが蠍座28度です。
錦を飾るために立派になって戻ってきたんです。
それはとても嬉しいことなんだけど、
勇者の心には複雑な感情が生まれていて、
国へと至る門の前で戸惑っている感じ。
それが蠍座29度の体験です。
国に戻るということは、
今までの冒険が、ホントのホントに終わるということ。
ましてや
王様として君臨する身であるならば尚更。
冒険の仲間と培ってきた沢山の貴重な思い出を後にして
今後はどっしり根を張って
責任を果たしていかなければならないんですから
それなりの葛藤が生まれるのでしょう。
ロールプレイングゲームで
勇者が冒険を終えて、自分の生まれ故郷に戻る時、
プレイヤーである自分もちょっと寂しい気持ちになりますもんね。
そんな感じで、
この度数は、「感傷に浸っている勇者の気持ち」のようなもの。
今までの思い出がブワーッと湧いてきて、たまらなくなって、
突然、踵を翻し、
冒険の仲間のところに戻りたいくらいに。
29度は昔から「涙の度数」と呼ばれていて
「葛藤を生む」度数とされています。
今まで自分が行ってきたこと、慣れ親しんだ事から決別するのが29度。
その中でもとくに
葛藤の度合いが大きいとされているのが蠍座29度です。
*感情を伴う記憶
なぜなら、
「絡んだ情」をほどくことは、とても難しいからです。
蠍座は
人と情でしっかりと繋がる事で、自分を強く成長させてきましたからね。
そこに至るには、
いろんな印象深い思い出がたくさんあるはずです。
相手と感情を共有して分かち合ってきたものですから、
感情として残る記憶は強烈で、
記憶とともに、その時の楽しかった感情まで蘇ってしまい
強烈に過去に引っ張られるんです。
辛かったことを思い出すと、
昔の事なのに、今、現在の自分の胸が痛む時ってあるでしょう。
感情を伴う記憶は、
いつまで経ってもなかなか消える事のない記憶となります。
蠍座は、
感情で人と結びついてきたわけですから
それこそ、そんな記憶は沢山あって、
だから余計、前に進もうとする足を引っ張られてしまうんです。
*情の絡まり
付き合いの長さや、
執着心の強さから生まれるのは
なかなか切ることができない「情の絡まり」。
相手と「情」で結びついてしまう関係性になると、
この「情のロープ」は、
複雑に絡み合って繋がっているので、切るのがとても難しい。
ある程度まで断ち切るにしても、
相当の時間がかかってしまったりするものです。
例えば
長年付き合ったカップル。
「別れて新しい人生を生きていきたい。
でも、情の絡まりが、あまりにも強くて、なかなか飛び立てない。」
情で、しっかり結びついてしまうと、
新しい道に進むのは、相当、難しくなります。
例えば
別れたい男と別れたくない女。
男:「今度こそはもう別れよう。
女:泣きながら「別れたくない。。」
男:「じゃあもう一度、頑張ろうか」
こんな感じで、情に流されたりして
別れたい男の決意も揺らぐんです。
「情の絡まり」は
相手の心に訴えかけて
相手の決意を覆す力を持っています。
「追いすがる時に情に訴えかけるというのは効果的だが、
旅立ちたい時、この情を断ち切るのは難しい。」
そんな普遍的な教えが示されているのです。
*命乞いするインディアンの母親
ということで
このシンボルのタイトルのインディアンの母親も
情に訴えかけて
酋長の下した冷酷な決断を覆そうとしているんです。
自分の部族の皆を、家族のように大事にするインディアンが
「処分」という厳しい決定を下したということは
部族全体にとって、何らかの不利益や危機をもたらした、ということが考えられるわけですが
我が子の処分が決まった母親が、
泣きながら、命乞いをしているんです。
「どうかお許しください。今後は2度とこのようなことはありません。
今回は見逃してください。。」
決定事項を覆すのであれば、こんな感じで、
最後の手段として
相手の情を動かすために、嘆願するという方法を私たちは取るものです。
状況を汲み取って
同情のある扱いをすることを
「情状酌量」とい言いますが、
裁判においても、「情状酌量で減刑」という措置があるように、
情に訴えかけるのは効果的な方法です。
家族のような繋がりを持つ自分の部族の酋長ですからね。
息子同然の部族の若者を罰しなければならないわけですから
酋長だって相当辛いはず。
しかし皆の長として、
違反行為に対しては厳しく罰していかないと示しがつかないんです。
*苦渋の決意
蠍座26度から30度は一つのグループなのですが
蠍座26度は「キャンプをつくっているインディアンたち」というシンボルでした。
「インディアン」のシンボルから始まったわけですが
29度で再び「インディアン」が登場しています。
26度のインディアンは
来るべき冬に備えて冬用のキャンプの用意をしていたんですけど、
その際に、冬の命の要となる備蓄品の食料を、
他の部族に売り飛ばした若者の罪が発覚したとでも言うんでしょうか。
29度では、若者に残酷な処分が下されています。
死刑なんて、行き過ぎだけど、
それくらいのことをされたら、
部族全体の存続に関わってきますからね。
部族の長である酋長は、
追従するものが出てこないようにとの、見せしめの意味も込めて
苦渋の決断をしたわけですが
蠍座29度が取るべきスタンスは
この酋長のスタンス。
情に引っ張られそうになるけれど、
自分の決定したことを貫かなくてはならないんです。
威厳のある態度の下では
泣きたい気持ちを必死で隠しているのかもしれません。
しかし、
部族を率いるリーダーとして
「一人の命よりも皆の命を優先するべし」という信念を軸に
強い気持ちで、それを実行しなければならないんです。
蠍座は
「強い精神力」を磨いてきましたからね。
最後のテストのように
この度数で、強い精神力を試されるのです。
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